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長縄 弘親; 館盛 勝一
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 70(4), p.809 - 819, 1997/00
被引用回数:25 パーセンタイル:71.94(Chemistry, Multidisciplinary)PUREX抽出工程で起こっている化学反応についてはすでに40年以上の研究の蓄積があるが、今だ不明な点が多く、第3相の生成など解明されていない現象も多い。この抽出系が複雑である理由の1つに、リン酸トリブチル(TBP)は、ウラン、プルトニウム等の金属を抽出するばかりではなく、硝酸や水とも錯形成し、これらを有機相に抽出してしまうということがある。本研究では、TBPと硝酸との錯形成、および生成した錯体の水和を明らかにし4つの錯体、TBP・HNO、TBP・HNO・HO、(TBP)HNO・HOおよび(TBP)HNO(HO)、の生成を示した。水相中の硝酸濃度が3mol/l以下、かつ、有機相中のTBPの濃度が2mol/l以下であれば、複雑なミセルの生成等の現象が起こらず、上に示した錯体が化学量論的に生成することがわかった。
阿見 則男; 鈴木 伸一; 阿部 仁; 館盛 勝一
JAERI-M 93-014, 40 Pages, 1993/02
リン酸トリブチル(TBP)を用いた抽出系での第3相生成特性を調べるため、30%TBP-n-ドデカン-U(IV)-硝酸系で実験を行った。U(IV)濃度40~130g/l、硝酸濃度1.5~6mol/lの範囲の水相原液(10ml)に対し、同体積の有機溶媒を加えて攪拌し第3相を生成させた。水相、軽有機相、第3相について体積、U(IV)濃度、硝酸濃度を測定した。第3相と軽有機相については、TBPとn-ドデカンの濃度および水分を測定した。これらについて、水相原液の成分濃度や第3相生成後の水相中成分濃度等を基準とした回帰分析を行い第3相、軽有機相体積や成分濃度を計算する実験式を導いた。その結果、水相原液中のU(IV)濃度増加(40から130g/l)に対して第3相中U(IV)濃度は70から190g/lと増加、また第3相体積は1.5から3.5mlと増加し、水相原液中硝酸濃度をパラメータとして良い相関が得られた。
阿見 則男; 三好 慶典; 館盛 勝一
JAERI-M 91-184, 31 Pages, 1991/11
再処理抽出工程では、有機溶媒流量減少のような工程異常時に4価プルトニウム(Pu(IV))が抽出器内に蓄積をする可能性がある。このような蓄積で、Pu(IV)濃度がある限界を超えると第3相と呼ばれるPu(IV)、硝酸、TBPを高濃度で含む相が形成され、界面位や濃度分布、更に有機溶媒組成に大きく影響する。本報告では、界面位や濃度分布、有機溶媒組成等が抽出器の臨界性に及ぼす影響をMULTI-KENOを用いて調べた。多群核定数ライブラリはENDF/B-IVから作成したMGCL-26群とよび137群のデータセットを用いた。その結果、蓄積により高濃度になった有機相を、水相とみなして臨界計算を行っても中性子実効増倍係数の相違は1%程度であること、抽出器内で考えられる濃度範囲では燃料が抽出器中央に集まるような分布が中性子実効増倍係数をより大きくすること、TBPが通常濃度の30%より高くなると中性子実効増倍係数が減少することがわかった。